【ポーカーの大原則】バランシングの重要性を徹底解説!!
バランシングとは
バランシングはバランスを取る、バランスすること。ポーカーをプレーする上で必要不可欠な概念の一つです。
バランシングを一言で表すと「あるアクションに様々なハンドを混ぜること」と表現できます。あなたのアクションに様々なハンドが混ざっていると、相手はあなたのアクションからハンドレンジを推測することが難しくなります。
つまりバランシングは、 特定のスポットに限らずプレー全体を通して意識しておくことで、初めて効果が発揮されます。
本章ではバランシングの目的や具体的にどのようにバランシングを行うかについて解説していきます。
バランシングをする目的
「あなたのアクションから想定されるハンドレンジを幅広く維持し、相手にハンドを読ませないようにする」ことが、バランシングの 最大の目的です。
これは相手があなたのハンドレンジを考えながらプレーしてくる場合、特に有効です。
例えば、あなたは常に強いハンドのみでベット(=バリューベット)していたとしましょう。もし相手がそれに気づいた場合、相手はあなたのベットに対して多くのハンドをフォールドすることで、あなたに取られるはずであったチップを守ることができます。
逆に、あなたは弱いハンドでは常にチェックし、相手のベットにフォールドしていたとしましょう。もし相手がそれに気づいた場合、相手はあなたのチェックに対して多くのハンドでブラフすることで、ポットを奪いにくるでしょう。
このような相手に対してはバランシングすることで、あなたのハンドレンジを読みにくくし、相手に難しい判断を迫ることが有効です。
それでは、実際に具体例をみていきましょう。
具体例
ベットのバランシング
プリフロップであなたはBTNからとあるハンドでレイズ600で参加し、BBにコールされました。状況は以下の通りです。
プリフ ロップ
フロップ
フロップで相手はチェックしてきました。
ここであなたはどのようなハンドでCBを行うべきでしょうか?
バリューベットとしては、AAやKKのようなオーバーペアやAQやKQのようなトップヒット、さらには33のようなセットは十分に強く、バリューベットができそうです。
一方で、ブラフベットはどうでしょうか?
4や6が引ければストレートが完成する65や54、また❤が引ければフラッシュが完成する9❤8❤等はブラフベットができそうです。
- バリューハンド
セット(QQ、77、33)、ツーペア(Q7sなど)、AA、KK、Qのワンペアなど
- ブラフハンド
ストレートドロー(65s、64s、54sなど)、❤のフラッシュドロー
これらのバリューハンド、ブラフハンドでバランスよくCBをしていくことで、あなたのフロップのベットがバリューなのかブラフなのかを相手に特定されづらくなります。
もし、あなたがブラフハンドでほとんどベットしていないとするとあなたのベットレンジは強くなり、相手はあなたのバリューベットに対して簡単にフォールドすることができます。その結果、バリュ ーベットにコールをもらい、バリューを取ることが難しくなります。
一方で、あなたがブラフハンドで多くの場合にベットをしていたとするとあなたのベットレンジは弱くなり、相手はあなたのベットに対してコールをすることが多くなります。これはバリューベットにもコールをもらえるようになる一方で、多くのブラフベットにコールされてしまうことになります。
ベットサイズにもよりますが、一般的にベットするハンドは 60~70% の頻度でバリューハンドを、30~40% の頻度でブラフハンドを混ぜると適正値と言われています。
チェックのバランシング
フロップのあなたのベットに対してBBはコールし、ターンは次のような状況になりました。
フロップ
ターン
ターンで相手はチェックしてきました。ここであなたはどのようなハンドでチェックを行うべきでしょうか?
先に説明した通り、バランシングはベットする場合だけではなく、チェックする場合にも取り入れる必要があります。
Qヒットのような(マージナルハンドの中でもそれなりに強い)ハンド、またそれ以上に強いハンドで毎回ベットしてしまうと、あなたのチェックレンジはかなり弱くなってしまい、相手はあなたのチェックレンジに対してQヒット以上が無いことを推測でき、簡単にバリューベットが打つことができます。
また、こちらのチェックレンジが弱いことが分かってしまうと、ブラフベットも簡単に打つことができてしまいます。そのため、あえて強いハンドもチェックレンジに取り入れることで、相手にレンジを読ませず難しい判断を迫ることができます。
もしあなたがこの状況でトップヒットを持っていたとしたらどのようなアクションをどれくらいの頻度で行うべきでしょうか?
目安ですが、Q6sのようなトップヒットに弱いキッカーを持っていた場合にベットする頻度は半分程度になり、KQやAQなどのトップヒットに強いキッカーを持っていた場合にベッ トする頻度は8割から9割くらいが適正値となります。
この割合を継続することで、結果としてあなたのチェックレンジの1割から2割程度にトップヒットがあることになり、チェックレンジを守ることができます。
まとめ
本章ではバランシングの目的や使い方について解説しました。
バランシングはプリフロップからリバーまで、全てのストリートで考慮する必要があります。ポーカーの本質と言っても過言ではありません。
実際にアクションを行う時、バリューベットをする際には「ブラフだったらどんなハンドでベットしていたか」、ブラフベットをする際には「バリューだったらどんなハンドでベットできたか」を考えることで、バランシングは一気に上達します。
相手に簡単な判断をさせないためにも、バランシングを心がけていきましょう。